ss401t390904’s diary

偏屈頑固オヤジの戯言

蓄積と発散。

 

 

 

TOP GUN の影響もあるが、元々マスターキーには同じタグが付いていた。

経年劣化して見苦しかったので新調。

ついでにオレ専用スペアキーも作った。

トラックは、マスターキーでしかエンジンを始動させられない。

スペアキーは、施錠用だ。

 

 

 

 

木曜着の荷物は、混載だった。

1件目は神奈川県某所。広大な敷地。

構内には移動用の乗用車や大型ダンプが走り回っている。

それらはナンバープレートが付いていない。

構内用を示す表示がされているだけ。

メインストリートとも言える東西を貫く連絡路は3キロメートルある。

「ここで30年以上働いてるけど、未だに全部把握できない」

たまたま話しかけた作業員の方がそう言って笑った。

1パレット1トン。それを2つ。

たったこれだけの物を降ろすのに3時間を要した。

降ろす前に計量。降ろし終わって、また計量。

因みに、荷降ろし中はトラックから5メートル以上離される。

ロープまで張られた。こんなん初めてだ。

計量は、順番待ちの方が圧倒的に長い。

ウチの社長は「直ぐ降ろせるから…」って話してた。

だから混載だったのだが。3時間は “直ぐ ではない。

 

2件目は茨城県某所。午前中着の指定。

荷物は金属部品の建材。重さは100キロもない。

時間ギリギリになりそうなので、先方に連絡する。

嫌な予感もあった。目的地が工務店になっている。

この建材を運ぶ時は、いつも現場降ろしで8時必着なんだ。

案の定「現場で待っているんですけど…」と言われた。

この時9時半過ぎ。目的地までは2時間程かかる。

指定された住所が現場でない事と、午前中着という指定である事を説明。

先方の方は直ぐ理解してくれた。

「早く欲しいですけど、慌てなくていいんで気をつけて来てください」

そう言ってくれた。ありがたい気遣いだ。

とにかく安全に速く移動する。

11時半に現地に到着。無事届ける事ができた。

納品書と届け先と時間が記された用紙を見て、相手は納得。

こういう事は明確にしておかないと、後々トラブルの原因になる。

でも、親切な人達 (2人) だった。

 

社長は、こういうトラブルを軽く考えている。

混載は構わない。オレも稼げるし。

ただ、取引先の言葉を鵜呑みしてしまう事がある。

どう考えたって3時間は「直ぐ」じゃない。

過去にも似たようなトラブルはあった。

「時間に遅れそうなら先方へ連絡すればいいから」

社長は簡単にそう言う。オレらドライバーは、そんな訳にいかない。

今回みたいに到着を待っている場合があるんだよ。

オレらにも意地とプライドがある。プロとしてのね。

現場納品は一期一会。まず、2度目はない。

であるならば、気持ちよく仕事を終わらせたい。それが筋だろ。

オレは2件目に行く前社長に電話したんだ。間に合わないかもしれない…と。

かなり苛ついていたんでね。

「降ろし終わったら、いつもの工場で…」

『そんな事はどうでもいいです!』

この一言で社長はオレの機嫌を察知したようだった。

 

 

いつもの工場で、愛知県行きの荷物を積み込んだ。

連休明けで場内は大混雑。トラックがひしめいている。

幸いオレは比較的早く積み込みを終えた。

…が、オレの労働時間がリミットに迫っている。

最も近いコンビニにトラックを停めたのは制限12分前だった。

 

工場でシャワーを浴びれた事。統べての業務を無事終わらせた事。

安堵し、疲労もあったのかもしれない。

キャビン内を就寝仕様にしてコーラを飲み、アイスを食べる。

その頃には眠気が襲ってきた。目覚ましをかける事なく寝入った。

起床23時で、0時出発…の予定だった。

目が覚めたら2時17分。時計を3度見直した。

愛知県着の荷物は8時半指定。

ナビで距離を確認する。430キロほど。

点呼で寝坊した事は報告しておいた。

「まぁ、大丈夫だろ。行けるよ。気をつけてね」

相変わらずノ~テンキな事言ってる。

だが、今回はオレが悪い。2時間もの寝坊とは…。

 

初めて巡航速度を通常の3割増しにした。(3倍じゃないよ)

勿論、オートクルーズではない。

目的地迄の全線で法定速度ギリギリ。

4時間を超える運行だから、間に30分の休憩も必須。

目的地は過去に何度も行っている馴染みの倉庫。

いつもは6時前に現着してる所だ。

今回は8時20分着。間に合った。いや、間に合わせた。

ここの責任者も温厚な人で、30分位の遅延なら気にしないと言う。

だが、納品書に8時30分指定と記されていれば、遅れられない。

それがトラックドライバーの意地だ。

 

 

燃費は過去最悪の5.5km/L 。無理もない…。

エアコンも切ったまま走ってた。(気付いていなかった)

ただ、エンジンの調子は良かった。

やっぱりエンジンは回してなんぼだ。

 

 

今回は、物凄くストレスの溜まる航海だった。

結果オーライとはいえ、精神的には何倍も疲れた。

色んな経験させてもらったがね。寝坊はご法度だが。

 

今朝も3時起床。4時にはトラックを洗い始める。

最近は4時だと暗い。夏が終わるんだな、と感じた。

照明を利用して洗う。

結局あれこれやってたら8時。

鈑金修理をしない部分はコーテイングしておいた。

単なる防錆処理だ。

 

社長はまたウクライナ支援のステッカー貼れだの何だかんだ言ってた。

(何故か7時前に出社してきた)

オレは見栄えが悪い事はしたくないし、客に悪い印象与えたくない。

防錆処理だけで済ませる。それを伝えたら、納得してた。

「また機会があったら、直せばいい」

そう言って洗車したばかりのトラックを眺めていた。

こういう時の社長は穏やかで優しいんだがね。

山口百恵さん聞きながら仕事してた。

「懐かしいの聞いてますね」って言ったら、ニヤリと笑った。

 

スペアキー制作をした帰りに給油も済ませた。

前回は7月4日だったな。250.4キロしか走ってない。

そんな毒蜘蛛2号で TOP GUN 大音量で聴きながら走る。

これが良いストレス発散なんだよ。

別にアクセル全開でもないし、高速走行もしてない。

40~50km/h で走ってる。だが気分良い。

 

責任を負い、緊張感を持つ。これは重要な事。

それを良いプレッシャーにできれば尚結構だ。

だが世の中そんな好条件は多くない…いや、少ない。

蓄積されるストレスを、どう解放するか。

これが出来るか否かで、翌週のモチベーションが変わる。

 

今のオレは TOP GUN を聴く事。

社長は山口百恵さん、のようだ。

音楽聞きながら仕事してる二ヤケ顔は、楽しそうだったよ。

社長も普段はピリついてるからね。

贅沢な望みかもしれん。

オレらドライバーの立ち位置に気を遣ってくれれば、更に良い人。

 

 

 


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なんかね…アメリカ映画感満載の動画。(笑)

 

因みに…オレはレシプロ機好きだが、F-14 はカッコイイと思う。

王者の風格あるよね。あくまで見た目だが。