浪人と黒船

“人生” と言う名の大航海

構築する難しさ。

 

 

画像は、昨日撮影したもの。

夜明けというのは、何とも言えぬ感慨深さがある。

 

 

 

最近は4時頃に空が明るくなる。

陽が登り、暑くなる前にトラックを洗おうと会社へ行った。

日焼けするのも嫌だしさ。

写っている道路(フェンスの向こう)は国道だが、ご覧の通り交通量がない。

5時頃から8時半過ぎまで作業に没頭した。

 

トラックは毎週洗っている。

それは社長を含め、社員の誰もが知っていることだ。

先週は偶然会長(先代社長)が現れ、声をかけてくれた。

「このトラックは、アンタの持ち車か?」

会長はオレの名前なんか知らないからね。

質問には、そうだと答えた。

「綺麗に乗っているな…」

トラックをジッと眺めながら、そう言った。

汚かったり傷だらけのトラックは、客先からの信用を失う。

少なくとも良いイメージは持たれない。

自分が綺麗好きなのもあるが、会社の看板に泥を塗るような事はできない。

それだけは、いつも意識している…。そう答えておいた。

「ありがたいな…。そういう気持ちは、実にありがたい」

そう言いながら帰って行った。

 

金曜日は、例の大手取引先の荷物を運んでいた。

先方で責任者と話して近況を覗ったりしてた。

ついでに写真を撮らせてもらい、社長に送付した。

帰社して、その話で大盛り上がり。

荷降ろし先の話も含め、やり取りした事全部伝えておいた。

オレ1人で何もかも上手くいく訳ではないが、役に立ちたい。

そうする事で、オレ自身も楽できる。色んな意味でね。

 

トラックドライバーは、単に荷物を運んでいるだけ。

そう思っている人がいるかもしれない。だが実情は違う。

オレみたいなドライバーは沢山存在する。

荷物の内容次第では、一期一会の相手もある。

そう判っていても絶対手抜きしない。それが仕事だ。

オレは信頼関係を構築する難しさを知っている。

普段の行動一つひとつを積み重ねて、漸く出来上がるものだ。

 

 

昨日の話に戻ろう。

7時頃に社長が出勤してきた。

挨拶だけして黙々と洗っていたら、事務所から出てきて話しかけられた。

「せっかく手に入れたアルミホイール着けたいだろ?」

これは、オレが以前購入した中古ホイールの事。

車体に装着するにはハブボルトを交換しなければならない。

これは工賃併せると相応の金額。それ故、取り付けを延期してたんだ。

社長もそれは知っている。これを踏まえた上で提案してきた。

「会社で立て替えておくから、着けたかったら言ってくれればいいよ」

…要は、毎月少しづつ払ってくれればいい、という事だ。

金利ゼロのローンみたいなものか。

ついでにオレの口利きで工賃安くしてもらえ、と。(笑)

(元同僚に、お願いしてみてと言う意味)

 

アルミホイールは、業務に直接関係ない。

確かに経費削減には貢献できる。それが僅かであっても。

何よりオレ自身が運転するのに楽したいだけ。負担の軽減という意味で。

見た目もスチールホイールより良い。

そんな代物を、経費立て替えてでも着けて良いと言ってくれた。

社長の好意が素直に嬉しかった。オレの言動を信頼してくれている。

 

入社して半年。

他のドライバーに比べたら新米と何ら変わらない。

だが、彼らの口調にも変化が出てきているのは感じている。

少なからず、期待を裏切らない人間だと思ってくれているようだ。

 

最近はスケジュールもハードで、小説読む時間も無い。

先週後半の行程話してみようか。

会社→愛知県岡崎市名古屋市名東区群馬県前橋市茨城県筑西市大阪府茨木市

一般道での移動が多くて、精神的にもキツかった。

これが2泊3日のコースだよ。

 

今後も同様に厳しいスケジュールはあると思う。

だが、やりきってみせる。

信頼関係を堅固なものにするには、日々の努力しかない。

それこそが、未来を拓く足掛かりになる。

 

 

 

 


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夜明けの首都高から見る景色は、なかなかだよ。

明日は千葉へ行くから、レインボーブリッジは通るかな。