優しさと言うワードには、色んな捉え方がある。
オレは…“心を込めた思い” こそ、それに相応しいと思っている。
厳しさの中にも、寂しさの中にも、優しさは詰まっている。
朝…洗濯しようとしていたら、ギタリスト氏からメールが届いた。 何故か英文。
Good Morning ! Last Message from “ 名前 ” …
一緒に届いた画像。…少し説明しようか。
これは退職した会社の休憩室に掲示されているフリーボード。オレも何かと利用してたな。
「○○買ってきたんで、皆で食べてください。冷蔵庫に入れてあります」みたいな感じ。
19日。 会社を去る前に、簡単なメッセージを残しておいた。
同僚のドライバーは皆知ってるんだけど「もう来ないよ」的な意味合いで。
右上の汚い文字がオレの書いたもの。名前は消してある。
それに反応したのは、社長の奥さんだった。
今後オレのブログに登場する機会は無いと思うが、仮名を付ける。
奥さんという呼び方が嫌いだし、ご本人も同じだと思うから。
そうだな… “咲さん” と呼ばせてもらおう。
この名前の引用は、オレの好きなドラマ【JIN-仁-】から。(キャラは全然違う)
咲さんは…物凄く気遣い上手な人でね。言葉にせず、相手の気持ちに配慮する事ができる人。
これはオレだけではなく、ギタリスト氏も同じように感じている。多分…他の人も。
オレの心には古傷がある。それに関連する話は絶対しなかった。 察知してるんだよ。
休みの日に会社来て、休憩室の飲み物やお菓子を補充したり1人で掃除や草取りしてる。
ホワイトボードは2つあるんだが、フリーボードではない方には日替わりメッセージ。
日替わりだよ? これ、中々できないんじゃないかな。
過去に掲載した画像をもう一度貼っておこう。
週末にトラック洗車してたら、珈琲煎れてくれたり、差入れ持ってきてくれたり。
「浪人さん、綺麗好きは判るけど…ある程度手抜きしないと体調が心配…」なんて。
それに対し「その発言は僕に対する侮辱になります」と笑顔で言ったら、上目遣いされたり。
とにかく真面目でオチャメ。社長夫人とは思えない。フレンドリーだったしね。
オレが誰かに、何かに、さり気なくアクション起こすと必ず気付かれた。
咲さんは、見逃さない。都度お礼言われた。時には…泣かれた。
泣き虫な人でね。いっつも目をウルウルさせて、それに気付かれまいと隠そうとしてた。
オレも気付く側の人間だけど…。
何度「浪人さんのお陰で…」と、感謝されたやら。
そんな咲さんが態度を急変させたのは、オレが辞める数か月前。
何があったのかは「詮索しない」と決めていたので、知らない。
オレと目を合わせなくなった。会話は上辺だけになった。会う機会も激減した。
それに気付いてからは、トラックの洗車は誰も来ない時間帯にした。
平日でも、できるだけ会わずに済むよう意識した。
正直…寂しかったよ。でも、オレに原因があるかもしれないとも思ったし。
仕事に関しては、相手が社長でも文句言ったし。時にはキレたしさ。
咲さんは咲さんなりに、悩んでいたのかもしれない。
会社を辞める事で、直接的な交流はなくなった。だが、咲さんの気遣いを忘れることは決して!ないだろう。
そんなオレの気持ちを察知したのは、ギタリスト氏。
今日は大阪へ行っていた筈だ。(オレが乗ってたトラックで)その合間にメールくれたんだよ。
きっと早く教えたかったんだろうね。その配慮も嬉しかった。
英文にしたのは、氏の優しさでもある。
咲さんはね、オレが知りうる限り誰よりも気遣いができる優しい人。
周りに自分の苦しみを言わず、黙って堪える人。
そんな咲さんの思いが、この先実を結び笑顔の絶えない日々へ変わる事を心から願っている。
心に響く優しさは、記憶から消えない。それを咲さんから、沢山貰った。
直接言う機会は無くなったけど、ここにその気持ちを残しておきます。
本当に…本当に、ありがとうございました。