オレのメンタルは『雨に濡れた段ボール』並に、弱い。
一度破れてしまえば、乾いても強度は戻らない。
もう…何度も何度も破れ、潰され、粗雑に扱われた。
既に『段ボール』としての原型留めていない。
ある人物が部下のメンタルを「硝子細工」と言ってた事がある。
その人が女性という事以外は知らない。
丹精込めて丁寧に作った作品を、複数の第三者が批判した。
その時、どれ程悲しく悔しかっただろう。
否定なら理解はする。批判する資格など、誰にもない。
オレの場合は価値観や思考を批判された。しかも相手の考えを押し付けられた。
つまり…オレと言う存在は邪魔な訳だ。自分の思い通りにならないんだから。
仕事中なら、それでも割り切れる。「言わせておけばいい」と。
プライベートで、本来楽しく過ごせる場所で、他の人が居る前で、オレは批判された。
その衝撃たるや…。クシャクシャの段ボールが、粉々に千切れ飛ぶ勢い。
これは日曜の昼過ぎに起きた事。
オレは会話を自ら遮断した。2度と話す事が出来ない措置をした。
痕跡も全部消した。同席していた人も含め、統べて。
その人たちは、関係ないんだが。 因みに全員男性。
こんなに辛い思いするんなら、1人の方が良い。
2度と話す事は無い。スッキリだ。これで割り切った…つもりだった。
今朝(3時起床)目が覚めて真っ先に浮かんだ事は、この出来事。
仕事していても脳裏から離れない。
段ボールのメンタルは、既に回復力すら残ってなかった。
午後から積み込みをする工場の近くにトラックを駐車して待機。
あまりに苦しくて、女友達にメールで愚痴を溢した。
貝になりたい。無人島へ行きたいって…。
オレさ、愚痴を口にするの嫌いなんだ。
いつも耐えてる。我慢してる。だから壊れたんだがね。
今回は無理だった。
女友達は、それを察してた。 すぐ返信あった。
「どうしたの? ご飯食べながらで良いなら聞くよ」
貴重であろう昼休みの30分を、オレの為に費やしてくれた。
「遮断したんでしょ?つまり…浪人さんとは縁が無いと言う事。
多分、交流が進展する事もなかったんじゃないかな。
歩道でさ、人とすれ違う時に肩が当たったみたいなもの。
あ、すいません、みたいな。
無関係だった人と話す機会があったとしたら、説明すれば分かってくれると思うよ。
- 中略 -
浪人さんがストレス溜めてまで交流する必要は何処にもないじゃん!」
これらを聞いている瞬間から、オレの段ボールは少しずつ修復し始めた。
自分で驚いた。胸の中にあった真っ黒な暗雲が、スッと消えた。
女友達はね、テンション上がると「べらんめぇ」口調になる。
これは本人が勝ち位置に立ってる時。其処へオレを引き摺り上げた。
もうね…。何と表現して良いのか解らない強さ。
段ボールのメンタル男を救ったのは、最強の盾を持つ『べらんめぇ女性』。(笑)
その盾はね、自身の経験と実績とプライドが結合して出来てる。
持ち主は、強くて優しくて、我儘で、好奇心豊かで、オレを友達として認めてくれる。
過去何度も守ってもらった。
今回も段ボールの前に盾をつき刺し、酸のような雨から庇ってくれた。
本当に感謝したい時って、言葉が出てこない。
ありがとうを100回言っても足りない。
オレの残された人生は他に友好無くて良い。
だが!女友達だけは、オレが死ぬまで友達関係続ける。
好みは弾き語りの方。だが、今回は自分の気持ちで選んだ。
この歌詞は全部知ってる人にしか書けない。
「頑張れ!」なんて無責任な発言しない。
麻衣子さんは、分かってる人だ。